キャンベラ3日-環境ロビー団体によると、オーストラリアは他国に比べ気候変動問題への対処に遅れをとっている。
オーストラリア自然保護基金(ACF)は3日、連邦政府に2007年をオーストラリアの地球温暖化ガス排出量削減に向けた政策を立てる年とするようにと呼びかけた。
今まで地球温暖化ガス排出量削減に向けた有効な政策を打ち出さなかった結果として、オーストラリア経済は深刻化する干ばつと拡大する気象災害によって大きな打撃を受けてきた。昨年クイーンズランド州を襲った大型のサイクロン・ラリーは、国内のバナナ農業に大打撃を与え、クイーンズランド州北部は10億ドルにも及ぶ被害を被った。
ACFの活動家Phil Freeman(フィル・フリーマン)氏は、「現在の干ばつによる被害は何十億ドルにも及ぶ農作物に被害を与えると予測されている」と述べ、「オーストラリアの地球温暖化ガス排出量を削減しない限り、干ばつは深刻さを増し、国内のより多くの地域で生じる問題となるだろう。また緊急に気候変動問題に対する有効な政策がとられなかった場合、大型のサイクロンがオーストラリアを襲う回数は増えるだろう」と警告した。
ジョン・ハワード豪首相は、国際炭酸ガス排出量取引システムにおけるオーストラリアの役割を模索する産業特別対策委員会を設置し
たが、ハワード政権は、依然として地球温暖化ガス排出量削減をうたった京都議定書の批准を拒否している。
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