シドニー4日―Australian Fashion Week(オーストラリアン・ファッション・ウィーク)が4月30日から5月4日まで開催されることを受け、ファッションウィークに使用するモデルのガイドラインに健康的な体重基準を導入する動きがある。これは、著しく痩せた若年女性が摂食障害を促進するとの医師の警告を受けたもので、ファッションウィークの会長Simon Lock(サイモン・ロック)氏は、ファッション業界では同問題を厳重に取り扱いたいとした。今回のガイドラインはスペインやイタリアで導入されている既存のガイドラインと類似したものになる予定。
また、Australian Medical Association (AMA:豪医療協会)は連邦政府に対し、若年層の間で広まる摂食障害の問題に取り組むために、ファッションモデルに対し健康的なBody Mass Index(BMI:ボディーマスインデックス、体格指数)のガイドラインを導入するように要求しており、ファッションウィークの新ガイドライン導入の動きと時期を同じくすることになった。BMI(体格指数)は、身長に対する体重の割合を示す。昨年マドリードで開催されたファッションウィークで、BMIが18未満のモデルの使用が禁止されたことで、著しく痩せたモデルについての論争が激化した。一般的に、BMIが18.5未満の場合、低体重とされる。
AMAのMukesh Haikerwal(ムケッシュ・ハイカーワル)会長は、「10代の少女や若年女性にとって、雑誌やテレビのモデルの影響力は著しく、若者の身体的イメージや自尊心に多大な影響を与える。完璧なルックスを求めることが結果的に摂食障害、危険な食習慣、喫煙、うつなどに繋がる」と語った。