ホバート7日-タスマニア州南部を吹き荒れた強風によって、2003年の焼き払い作業時のミスで焼かれ死んでしまったオーストラリア最大のユーカリの巨木が吹き倒されてしまった。
El Grande(エルグランデ)として知られてきた高さ79メートルに及ぶユーカリの巨木は、タスマニア州森林管理局の焼き払い作業の炎がFlorentine Valley(フロレンタイン谷)に燃え広がってしまうまで、4世紀近くの時を人間によって傷つけられることなくで生き続けてきた。
ワイルドネス・ソサエティ(野生社会)タスマニア州キャンペーンコーディネーターのGeoff Law(ジェフ・ロー)氏は、「顕花植物として世界最大だったエルグランデを保護することも出来ない森林管理局に我々の森林を信用して任せることは出来ない。地球のアイコンの1つとなったかも知れない巨木が、人的ミスで地上から消滅してしまった」と森林管理局上部の不手際を非難した。
タスマニア州森林管理局Derwent(ダーウェント)地区管理者のSteve Whiteley(スティーブ・ホワイトレー)氏は、エルグランデの種から育った苗木が同区域で育っており、エルグランデの巨木としての遺伝子はこれらの苗木に受け継がれ、やがて巨木へと育つだろうと未来への期待を語った。