シドニー8日-ダークチョコレート一枚とカゴいっぱいのトマトを毎日食べることで、高血圧患者予備軍の人々は高血圧病を予防することができるかもしれないという。ダークチョコレートとトマトは、すでに高血圧病の患者には効用があると証明されている。
アデレード大学の研究員らは、ココアとトマトに含まれる成分が、平常血圧値以内だが上限付近の値を持つ人々の血圧を下げる効果があるかどうかを研究している。このグループに属する人の多くは今後5年から10年の間に高血圧症になるといわれている。この研究では、2ヶ月間にわたって高血圧症予備軍の人々に、50mgの濃いダークチョコレート、トマトの抽出から製造された錠剤、または偽薬のどれかが与えられる。
最近のチョコレートに関する研究結果によると、ココア豆に含まれ、お茶やワインにも含まれることで知られるフェノールが高血圧症患者の血圧値を下げる効果があるという。フラバノ-ルと呼ばれる酸化防止剤が、この働きを果たすと考えられており、酸素遊離基として知られる細胞破壊を引き起こす原因になりうる物質を中和する作用がある。
また、他の研究結果では、トマトに含まれる有力な酸化防止剤と考えられるリコピン、ベータカロチン、ビタミンEが血圧の低下に貢献すると報告されている。
同大学では研究のために、最大血圧が120から139、最小血圧が80から89の人60名のボランティアを使う予定。