メルボルン31日-熱心な反ドーピング活動家として知られるイアン・ソープ氏に31日、ドラッグ使用疑惑が急浮上した。それによれば、昨年行われたテストでテストステロンと黄体形成ホルモンが異常な数値を示していたという。
ソープはメルボルンのRod Laver Arena(ロッドレーバーアリーナ)で行われたスイミング・ワールドチャンピオン・イベントに姿を見せたが、疑惑についてのコメントはなかった。
Swimming Australia(SA:スイミング・オーストラリア)の最高責任者Glenn Tasker(グレン・タスカー)氏によれば、ソープ氏はこの疑惑に大きなショックを受けていると語る。
国際水泳連盟FINAは31日、スポーツ調停裁判所にドーピングテストに関する上訴があったことを確認した。これはフランスの新聞L’Equipe(レキップ)のウエブサイトで発表された、ソープ氏が昨年5月、テストロンと黄体形成ホルモンが異常な数値を示すサンプルを提出していたというレポートを受けたもの。テストを実施したAustralian Sport Anti-Doping Authority(ASADA)は証拠不十分としてテストを中断したという。
ジョン・ハワード首相は「ドーピングを証明する確かな証拠があがらないかぎり、イアン・ソープはオーストラリアの偉大なオリンピック選手だ」とコメント。長年のチームメイトGrant Hackett(グラント・ハケット)氏もこの疑惑を冗談だと一笑。オーストラリア・オリンピック委員会のJohn Coates(ジョン・コーツ)委員長もソープ氏は潔白だと擁護し、"1000%"彼を支持するとコメントした。