キャンベラ12日-オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)が12日発表した報告書によると、昨年度に医者の医療ミスに対し患者に支払われた損害賠償金の総額は1億5100万ドルに及び、約2500件の訴えがあったという。メディケア(国民保険)適用下で行われた医療行為100,000件に対し、約10件の損害賠償金支払いが行われたことになる。
医療ミスへの損害賠償金支払いの総額は、1997-1998年度の9900万ドルから2000-2001年度には1億6900万ドルへと膨らんだが、昨年度には1億5100万ドルとわずかに減少した。
医療損害賠償保険は、医者の医療ミス、または医療ミスと思われる行為が原因で患者が負傷や死亡し医者が訴えられた場合に、医者の経済的損害を補う目的の保険で、昨年度の医者一人当たりの平均保険料は5,537ドルとなっている。医者によって保険会社に支払われた医療損害賠償保険料の総額は、2006年6月末までの一年間で3億1500万ドルとなっている。