メルボルン21日ーメルボルン在住の男性同性愛者が、HIVの感染に憧れ、実際の感染を望む"bug chasing(バグチェイシング)"と呼ばれるゲイコミュニティでのサブカルチャー現象に関して、初めて公に語った。
HIVに感染した20歳の匿名の男性がFairfax(フェアファックス)各紙に語ったところによれば、感染前からHIV抗体陽性の恋人との性交渉によって感染することを望んでおり、実際に感染した今、とても満足しているという。
バグチェイシングは、HIVウィルスを蔓延させたとして起訴されたメルボルン在住のMichael Neal(マイケル・ニール)被告の予備審問で浮き彫りにされた。あるHIV陽性の男性は法廷で、バグチェイシングは同性愛者コミュニティではブームになっており、ニール被告はインターネットでHIVに感染したがっている男性を探していたと述べた。HIV陽性の男性とのグループセックスパーティに出かけて、こうした危険な性交渉を望む男性達が存在するという。
HIV陽性女性の支援団体であるPositive Women Victoria(ポジティブ・ウーマン・ビクトリア)のDawn Wilcock(ドーン・ウィルコック)氏は、メルボルンのゲイコミュニティのリーダー達に、バグチェイシング現象を都会神話の一つとして軽んじることのないようにと警告した。ウィルコック氏によれば、HIVに感染したビクトリア州の女性の75%が長年にわたる男性パートナーから感染させられており、健康キャンペーンは隠れ同性愛者の男性もターゲットにするべきだと語った。