ブリスベン22日ーノースクィーンズランド沖で18日、ウエストオーストラリア州のパース在住の男性3人が乗ったカタマラン艇「KAZ Ⅱ」が無人で発見された。警察によると、Des Batten(デス・バテン)船長(56歳)、Peter Tunstead(ピーター・タンステッド)さん(69歳)とJames Tunstead(ジェイムズ・タンステッド)さん(63歳)さん兄弟が行方不明になったとされる。
カタマラン艇は14日朝、Airlie Beach(エアリービーチ)のShute Harbour(シュートハーバー)を出航し、Townsville(タウンズビル)から160キロほど離れた地点で漂流しているところを発見された。発見時、船のエンジンはついたままで、ノート型パソコンの電源もオンの状態で、航海用装置と位置測定装置が置かれたままだった。また、リアデッキには男性の衣服がきちんと整頓された状態で見つかった。このような状況から、男性らは荒海の中、船から転落したと推測される。一方で、近くを通った別の船舶に乗船したのではないかという、海賊の襲撃を思わせる説も上がっており、真実は謎に包まれたままである。
タウンズビル警察のWarren Webber(ウォレン・ウェイバー)捜査官は、行方不明者の捜索は21日に打ち切られたが、現場地点の周辺を通る船舶に対し、行方不明者に関する情報を得た場合は警察に通報するように求めているとした。同捜査官によると、医学的な見解から、男性らが海に転落していた場合、現時点で生存している確率は低いと語った。