シドニー30日―英国人のMiles Hilton-Barber(マイルズ・ヒルトン・バーベー)さん(59歳)は超軽量飛行機を操縦する盲目のパイロット。バーベーさんは、副操縦士のRichard Meredith-Hardy(リチャード・メレディス・ハーディー)さんとともに3月5日、ロンドンを出発し、2万1722キロの空の旅を開始。30日午前8時ごろ、無事シドニーに到着した。途中の嵐、極寒、集中豪雨にも耐え、世界記録を達成した。
盲目の状態で非常に小さい機体をどのように操縦したのかと尋ねられると、バーベーさんは、「慎重に操縦したよ。挑戦することと無謀なことは違う。僕らはトランスポンダ装置や世界で最新のテクノロジーを搭載して挑戦したから、安全だった」と語った。
25年前に視力を失ったバーベーさんは、今回の旅で120万ドルの基金を募りたいと考えており、第三世界各国の白内障手術の資金供給を目指すチャリティー団体「Seeing Is Believing(百聞は一見にしかず)」にその基金を寄付する予定。ハーベーさんは、幼少の頃からのパイロットの夢が叶い、世界の半分以上を飛行することができ名誉に思うと語った。ハーベーさんは5月1日にオーストラリアを発ち、マニラ、香港、ソウルでチャリティーイベントを行う予定。