メルボルン6日ービクトリア州の医療制度は、年金生活者や手術や緊急処置の必要な患者への対応をおろそかにしているのに、薬物中毒者にはゴールドクラスの注射器サービスを提供しているとの批判があがっている。
News Limited(ニュース社)の各新聞は、同州の注射器ホームデリバリーはピザの配達より速いと報じた。
ユーザーキットや注射針も、メルボルン市内ならばどこでも数分で届けられる。本年度の州予算を見ると、690万本の注射器と針が用意されているが、その一方で、医療緊急処置、がん検診、準緊急手術医療サービスなどが十分でないことが明らかになった。
先週の夕方、注射針はBox Hill (ボックスヒル)からUpper Ferntree Gully(アッパー・ フェーンツリー・ガリー)まで22分で届けられた。ボックスヒルのビザレストランはアッパー・ フェーンツリー・ガリーへのデリバリーは遠すぎると拒否するだろうし、近くの小売店での同地区への配達時間は35分である。
注射器に関しては、AIDS Prevention Health Awareness Program(エイズ防止健康意識プログラム)の巡回サービスに電話すれば、メルボルンCBDだと2分以内に届けられる(夜11時半まで)。
野党の保健スポークスウーマンHelen Shardey (ヘレン・シャーディ)氏は、Bronwyn Pike(ブラウン・パイク)州保健相は市民保護をおろそかにしていると非難。しかし、パイク保健相のスポークスマンは、ビクトリア州の医療システムは全国一で、州内の病院の患者受け入れ数は、1999年の調査時に比べ、30万人以上も増加していると述べた。