シドニー6日―買収委員会は6日、オーストラリア最大の航空会社、カンタス航空に対するコンソーシアムAirline Partners Australia(APA:エアライン・パートナーズ・オーストラリア)の11億1000万ドルの入札額を退けた。APAは現在、同決定に対し抗議しており、買収委員会に対し決定の見直しを至急求めている。
Australian Licensed Aircraft Engineers Association(豪公認航空技術者協会)は、今回の買収計画の失敗を受け、カンタス航空のマネージャーや取締役委員会のメンバーらの辞任を要求した。
豪公認航空技術者協会のSteve Purvinas(スティーブ・パービナス)氏は、「カンタス航空がプライベート・エクイティーに軽率にも興味を持ったのは、12人のシニアマネージャーらが約1億ドルの賄賂の提示を受けたからである。カンタス航空が今窮地に立っているのは、幹部が同社の存続よりも個人的な利益に執着していたためだ」と語り、この失敗を契機に同社の一時しのぎの戦略が終焉を告げ、新たなリーダーとなる委員会が誕生することを望むと話した。