シドニー13日―Law Reform Commission(法改革委員会)は報告書で、知覚・聴覚障害者の陪審員制度への参加を認可することを推奨する方針を示した。
John Hatzistergos(ジョン・ハチスターゴス)NSW州法務次官は、通訳者や速記者によるサービスや、音声などが瞬時にコンピューターに記録されるサービスの導入が、障害を持つ陪審員にとって大きな助けとなることが報告されていると話した。同氏は、「オーストラリアのように陪審員制度を導入している社会では、同制度によって社会の幅広い層の意見が反映されると同時に、司法の公正さを損なわないことを保障することが重要」と語った。実際、ニュージーランドや米国では知覚障害者が陪審員として参加しているという報告がある。
障害者の法的アイデンティティーを重要視する見方が今回の報告書に影響を与えたと言える。