キャンベラ26日-最新の研究結果によって、国内で直腸癌と診断された患者の大部分が、癌の再発を防ぐ放射線療法を受けていないことが明らかとなった。
直腸癌患者の70%あまりが放射線療法によって恩恵を受けるといわれているにもかかわらず、患者全体の約3分の1にあたるわずか35%のみが、担当医によって放射線療法を受けるように指示されている。
Clinical Oncology Society of Australia(オーストラリア臨床腫瘍学学会)代表のDavid Goldstein(デイビット・ゴールドスタイン)教授は、「放射線療法を受けるように指示される患者数が少ないということは、多くの患者が、癌の再発防止に重要な役割を果たす療法を受ける機会を失っているということだ」と、大きな懸念を示した。同教授によれば、毎年国内で4000人以上が直腸癌と診断されており、1300人以上が直腸癌で死亡しているという。