シドニー8日ーJohn Watkins(ジョン・ワトキンス)NSW州首相代理は、シドニーAPEC首脳会議の開催時期が迫る中、テロ攻撃の標的となる可能性のある場所に高解像度の監視カメラ300台以上を新たに設置したと発表した。このうち、最先端の顔認識技術が用いられたカメラ200台は市内のバス、フェリー、駅に設置されている。
「液晶ディスプレイにライブで映像が流れるストリーミング機能の導入は、犯罪の抑止に大きく貢献することになる」とワトキンス氏。
同州内のトランジット・バスにはライブストリーミング機能付きのCCTV(クローズド・サーキット・テレビ)が設置されている上、監視カメラが5台設置されており、乗客の安全を強化するとともに、乗客に対し自分たちの映像が記録されていることを示す役割を果たす。
ロンドンのバスでは同様の技術がすでに導入されており、2005年にロンドンの交通網を狙った爆弾テロ未遂事件で起訴された男に対し、監視カメラの映像が証拠として提出された。
RailCorp(レイルコープ)社のPaul Passmore(ポール・パスモア)安全部門部長は、現時点で鉄道ネットワークなどを狙った攻撃をほのめかす情報は入手していないが、監視カメラの導入やそのほかの警備機関と協力し、テロ攻撃に対する準備を行っているとした。