シドニー9日ー「めい想は脳を刺激し活性化させる」という仏教の長年の教えが今回、初めて科学的に証明された。
アデレードの研究者が実施した実験で、深いめい想状態に陥ることで人間の脳のリズムは集中力を高めるパターンへと変わることが判明した。今回の実験結果は、めい想により日々の活動における集中力や注意力が改善されるという考えを支持することになったといえる。
被験者は目を閉じて休息している状態から、仏教の教えに従って5段階のめい想状態を体験。脳波検査(EEG)を使用した実験の結果、めい想状態に陥ると、集中力や注意力と関連性のあるアルファ脳波が増加し、眠気と関連性のあるデルタ脳波が減少したことが分かった。
過去の研究には、めい想は眠っている状態に等しいとするものもあったが、今回、めい想は眠気を誘うのではなく、むしろ脳を活性化させることが証明された。
めい想の起源は2500年以上前にもさかのぼり、意識の探究と人々がより良い心理状態を獲得するための手段として考案された。