【キャンベラ29日AAP】英国テロ未遂事件に関わったとして起訴されていたQLD州のインド人医師、モハメド・ハ二―フ元テロ容疑者の不起訴処分が決定した。釈放されたハ二ーフ医師は30日、インドのバンガロールへ向かい、家族との再会を果たす予定。
ナイン・ネットーワークの番組「シックスティー・ミニッツ」のインタビューで、ハニーフ医師は、今は愛する家族と再会し、共に生活することが最優先と語った。一方で、4週間にもおよぶ辛い拘留生活を経験した今でも、再びオーストラリアに戻り仕事に就く意志があることを示した。
しかし、ケビン・アンドリューズ移民相が7月16日、ハニーフ医師のビザを取り消す決定を下したため、同医師がオーストラリアへ再入国するにはビザの問題を解決する必要がある。アンドリューズ移民相は、ビザの再発給を拒否している。
ハニーフ医師は、英国テロ未遂事件に関わった親類に携帯のSIMカードを渡したことで、テロ組織を支援したとして起訴されていた。
インタビューで自身をテロリストと思うかと尋ねられたハニーフ医師は、「私の性格上、テロ活動を支援し、関わることはない」とし、テロとの関連性を否定。テロ未遂事件に関わったカフィール・アメッド容疑者について、同医師は2004年にアメッド容疑者宅を訪問したことはあるが、一緒に暮らしたことはないとした。
ピーター・ビーティーQLD州首相はネットワーク・テンに対し、ハニーフ氏のビザを取り消したアンドニューズ移民相の決定は「極めて遺憾」であるとした。「今回の決定により、オーストラリアで生活し、働くことに疑惑を持つ外国人は多いだろう。オーストラリアに対する否定的なイメージを払拭するには時間がかかる」とビーティー氏はアンドリュー移民相の決定を批判した。