【シドニー31日AAP】今年に入って発生した2件のフェリー衝突死亡事故をふまえ、1日から、シドニー・ハーバーブリッジ下を航行する船舶に対し制限時速15キロノットが適用される。
NSW州のジョー・トリポディ港湾相は31日、「新しい船舶安全区域は、シドニーフェリー運航の中心となるサーキュラキーや、チャーター船舶停留所、ダーリングハーバー、ホワイトベイ、ゴアコーブなどの海運業用埠頭に近く、またパラマッタ川とシドニー湾間を航行する多数のレジャー用と商業用船舶が入り混じるために大変忙しい区域」と述べ、同区域を航行する船舶は、ハーバーブリッジ下で停止またはドリフトすることも禁止されると付け加えた。
今年1月5日朝に発生した事故では、釣り船とリバーキャットのドーンフレイザー号が衝突し、釣り船に乗っていた72歳のピーター・カラタサスさんが心臓発作を起こした上、右足を病院で切断する処置を受け、事故の8日後に死亡。3月28日に発生した2件目は、ハーバーブリッジ下で10メートル級の自家用クルーザーがシドニーフェリー・ハーバーキャットと衝突、4人が死亡した。
15ノット制限が適用される新安全区域は、東はべネロングポイントからキリビリポイントを境界線とし、西はミラーズポイントからブルーズポイントまで。海運局員がパトロールに当たり同区域を監視し、違反者には罰則が科せられる。