【キャンベラ1日AAP】国内のCSIRO科学者らによって、12種類の野生植物からとれる果実に、栄養補助食品として広く普及する抗酸化成分が多量に含まれることが発見された。抗酸化剤は癌、心臓病、関節炎などの病気を防止するのに有効な成分と考えられている。
今回の発見には、カカドゥプラム、バーデキンプラム、イラワラプラム、ブッシュチェリー、モルッカラズベリー、赤色および黄色フィンガーライム、タスマニアンペッパーなどが含まれ、全種において、抗酸化成分を豊富に含むことで知られるブルーベリーより高い含有量が確認された。TEAC法による抗酸化成分量の測定結果では、ブルーベリーが1グラム当たりトロロックス値39.45だったのに対し、カカドゥプラムでは204.8、バーデキンプラムでは192.0となっている。
豪食品科学研究者マイケル・ネッチェル博士は、「オーストラリアの野生果物は、先住民によって何千年にもわたって摂取されてきたが、抗酸化成分の供給源として科学的に焦点が当てられたのは今回が初めて」と語り、これらの果実が持つ、栄養食品や機能性食品市場への高い可能性に期待を寄せた。