【キャンベラ18日AAP】アジア太平洋経済協力会議(APEC)で予定されている環境宣言の草案文書が外部に流出し、その文書の内容はオーストラリア政府の気象変動に真剣に取り組もうとしない姿勢を浮き彫りにしている。
オーストラリア政府は来月シドニーで開催されるAPECに向けて気象変動に関する宣言を準備しており、グリーンピースはこの秘密文書を入手した。文書では、温室効果ガス排出削減への堅実な目標を設定するのではなく、主要排出国に削減目標の設定を呼びかけるにとどまっている。この宣言は2012年以降に、京都議定書に代わる国際協定の主要部分となる可能性が高い。
グリーンピースのメンバーで発電問題の運動家であるベン・ピアソン氏は「これはオーストラリアの炭じんが降りかかった、アメリカ製の宣言文だ」と述べており、「もし日本やカナダ、ニュージーランドなどがこれに署名すれば、これらの国が京都議定書の排出削減において挫折しかねない」と懸念している。