【シドニー20日AAP】オーストラリアではインフルエンザが猛威をふるっており、その感染率は急上昇している。
統計によると、8月11日までの1週間で、国内のインフルエンザ感染の報告件数は837件。前週から約150件以上増加した。この数は、昨年度に最高報告件数を記録した週の3倍にあたる。
連邦保健・高齢者担当省は、同数値は実際の感染数の一部に過ぎないと考えており、今年のインフルエンザの感染力は今までになく強く、現時点で9名が死亡したと発表した。
4つの州で子供6人がAH3N2型ウイルス、AH1N1型ウイルスのどちらか一方に感染し死亡。また、成人3人がインフルエンザに似た症状を発症し、死亡した。
今年報告されたインフルエンザ感染の報告件数は4422件で、過去5年の平均件数の3倍。最も報告件数が多い州はQLD州で2197件。次はNSW州の713件、WA州で603件、VIC州で371件と続く。感染率が最も高い年齢層は0歳~4歳で、5歳~9歳の男児、20歳~24歳の女性と続く。
今年のインフルエンザ症状の特徴は、発熱、頭痛、関節痛、極度の疲労感、冷や汗などがある。専門家はインフルエンザに感染した人に対し、外出や他人との接触を控えるとともに、症状が確認されてから12時間後にタミフルなどの抗レトロウイルス薬を処方してもらうように促した。