【シドニー27日AAP】医療専門家は、オーストラリアでは交代勤務制の労働者、パーティーに明け暮れる人、インターネット依存症の人が増加しており、睡眠の欠如が国家全体を無気力状態にさせる危険性があると警告を発した。
27日に開催された医療専門家会議で、ハーバード・メディカル・スクールのチャールズ・ツアイスラー教授は、24時間睡眠をとらなかった場合、血中アルコール濃度が0.10%の状態と同様の機能障害を引き起こすと語った。さらに、同教授によると、毎夜わずか5時間の睡眠しかとらない状態が1週間続いた場合、24時間一睡もしていない状態と同様の機能障害を引き起こすという。
同研究は米国の医学部インターン生2700人を対象に実施され、被験者は毎日さまざまな勤務スタイルで30時間働いた。勤務前、勤務中、勤務後の合わせて72時間を監視した結果、被験者の眼球の回転運動が遅くなり、注意力や記憶の固定が最も低くなるときを発見した。
ツアイスラー教授は、トラック運転手などの交通運輸労働者は特に睡眠不足に陥る傾向が高いという。同教授は、「睡眠不足の場合、目が覚めている状態でも、車の前に子供が飛び出してきたことに気付いてからブレーキを踏むまでの時間は通常の3倍かかる」と話している。
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