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豪国民の多数、「ブッシュ大統領の訪豪を歓迎しない」

 【キャンベラ30日AAP】9月にシドニーで開催されるAPEC首脳会議に出席するため、ジョージ・W・ブッシュ米国大統領が9月4日、シドニーを正式訪問することが予定されている。ブッシュ大統領の訪豪を受け、1万5000人にものぼる抗議団体が9月8日、9日、ブッシュ大統領と米国のイラク戦争問題に対するデモに参加することが予想される。また、ブッシュ大統領に対する反感は今後、豪国民全体に拡大する可能性がある。

 ブッシュ大統領は、9・11同時多発テロ6周年の記念式典への出席やイラク戦略に対する経過報告書がまもなく議会へ提出されることから、2日間にわたるAPEC首脳会議には1日のみ出席し、帰国することが予定されている。

 ローウィー外交研究所が実施した新調査の結果は、オーストラリア国民がブッシュ大統領の早期帰国を歓迎していることを示唆するものとなった。同調査によると、オーストラリア人の4分の3以上が米国人に対して肯定的な感情を抱いていると答えた一方で、米国に対して批判的意見を持っていると回答した人のうち、その要因にブッシュ大統領を挙げた人が70%、米国の外交政策が63%、米国文化が41%だった。

 ジ・オーストラリアン紙は30日、ワシントンではブッシュ大統領のシドニー訪問の中止がささやかれていると報道。この報道を受け、ケビン・ラッド労働党党首は、「訪豪中止の報道が誤りであることを望む。APEC首脳会議という重要な国際会議にブッシュ大統領が出席できない事態が発生すれば、非常に残念である」と語った。

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