【シドニー30日AAP】30日に発表されたNSW州犯罪発生率の統計に関する報告書で、犯罪発生率の高い主要地域では、過去2年で犯罪発生率が横ばい、あるいは減少の傾向がみられたものの、コカインやアンフェタミンなどの薬物所持・使用による逮捕件数が急激に増加していることが判明した。逮捕件数の増加率はコカインが67.8%。アンフェタミンが24.3%だった。
犯罪統計局のウェザーバーン博士は、「過去数ヶ月間でアンフェタミンとコカインに関連する逮捕件数は大幅に増加した。アンフェタミンの過剰摂取が原因で緊急病棟に運ばれる人の数は明らかに増加している」と語り、薬物問題への取り組みに向けてさらなる努力が必要と主張した。
一方、モリス・イエマNSW州首相は、犯罪率の横ばい、あるいは減少傾向をもたらしたNSW州警察の功績を称えるとともに、薬物問題に力を注いだことが薬物関連の逮捕件数の増加に繋がったと語った。
また、同報告書では、保釈条件の違反件数が30%増加したことも分かっており、クリス・ハーチャー野党法務スポークスマンは治安判事は保釈を認める決定を下す前に被告の生活習慣などの情報を入手すべきであるとした。