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オーストラリア北部を襲うサイクロン、さらに激しい勢力と高い頻度が予測される

 【ブリスベン27日AAP】新たな研究によれば、オーストラリア北部を襲うサイクロンの頻度は今後さらに高まり、気候変動の影響によってその勢力も激しさを増すという。

 QLD州ケアンズのジェームス・クック大学地球科学学者ジョナサン・ノット教授は27日、サイクロンセミナーで10年間にわたって行われた研究の結果を発表。過去6千年間にわたって主なサイクロンが地表に残した痕跡を調査した結果、国の北部地域を襲うサイクロンの勢力と頻度が高まることが予測されるという。

 同教授は、「自然現象としてサイクロン活動が増加すると見られ、気候変動問題によって、さらに状況は悪化するだろう」と語り、公共の利益や安全よりも土地開発業者の利益追求に傾いた同州政府の開発政策に変更を加える必要があると警告した。同研究結果では、サイクロンによる大被害を避けるためには、海岸線沿いの開発を幅数百メートルに渡って制限する必要があると提言されている。予測されるサイクロンの勢力は、昨年3月に同州北部に大被害をもたらしたサイクロン・ラリーよりもさらに激しいものになると推測されている。

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