【メルボルン３日ＡＡＰ】ケビン・アンドリュー移民相は３日、連邦政府のアフリカ難民受入れ人数削減への非難に対して、移民してきたアフリカ難民が直面している問題が解決されるまでアフリカからの難民受入れ数を削減する予定だと説明し、政府は移民してきた人々がしっかりと新しい生活環境に適応していっているかどうか見守る義務があると語った。

　同相は、「砂の中に頭を入れて何の問題もないふりをすることは、これらの難民を助けることにはならない」、「移民してきたアフリカ難民の多くは、長くて１０年近くも難民キャンプで生活しており、人生の大半を戦乱の中で生きてきた人達だ。彼らは、母国と大きく異なった文化を持つオーストラリアという国へ適応していかなければならないのだ」と、アフリカ難民が移住後に直面する問題を指摘した。移住してきたアフリカ難民の多くは、小学校２~３年程度の教育しか受けていない１０代から２０代の若い男性だという。

　連邦政府は今後４年間に２億ドルをかけて、難民の新天地での定住を援助するサービスを改善し拡大させていく計画。オーストラリアの今年のアフリカ難民受入れ数は、人道的難民プログラムによる受入数の３０％となる約４千人が予定されている。この５年間で、オーストラリアへ移住してきたアフリカ難民の数は４万人を超えるという。