【キャンベラ16日AAP】中東の緊張が高まる中、国内のガソリン価格が再び高騰する兆しをみせ、16日明けには、原油価格が1バレル当たり86米ドルへ急騰した。アナリストらは、主要な産油地帯での政治的緊張の高まりから、原油価格がさらに上昇すると予測している。
同地域の緊張を高めている最大の原因は、PKKと呼ばれるマルクス・レーニン主義過激派の拠点となるイラク北部、クルジスタン地方を、トルコが爆撃する危険が高まっていることだ。16日早くに、ウラジミール・プーチン露大統領がテヘランに到着したことも、さらに緊張を高める結果となっている。
オーストラリア石油協会が発表した最新の統計によれば、国内の平均ガソリン価格は1リットル当たり123.7ドル。しかし、コムセック・エクイティのエコノミスト、マーティン・アーノルド氏は、今後10日間から2週間で1リットル当たり5セント近くまで上昇すると予測している。
オーストラリア緑の党のクリスティン・ミルン上院議員は、「世界は、廉価で簡単に入手できる石油を使い果たそうとしている。国内で、再生可能エネルギーへの変換が最も有望な選択肢であることは明らかだ」と、石油依存体制からの脱出を訴えた。