【シドニー28日AAP】精子・卵子提供者に提供先を制限する権利を与える法案が、28日にNSW州上院議会で承認される予定。論争を巻き起こしてきた同法案では、同性愛者やイスラム教徒への精子・卵子の使用を禁止するなど、提供者が精子や卵子の使用者を特定の宗教や文化背景をもとに制限することができる。
同州のイエマ・モリス首相は、同法案は子供のことを最優先に考慮したものだと語り、また現行の法律では、提供された精子または卵子から生まれた子供に遺伝子の繋がりを持つ親に会う権利が与えられているために、将来子供が実の親と対面した時に子供を守る保護対策ともなると説明した。
同首相は、「子供が大人になってから、この権利を使用して遺伝的両親に対面した際に、親から“あなたの存在自体を根本的に認めることができない“と言われた場合を想像してみて下さい。この法案は子供のことを第一に考慮し、子供を守るために成立されるものです」と、同法案の子供を保護するためという趣旨を強調した。