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妊婦が抗うつ薬を摂取すると、赤ちゃんは小さくて過敏症になる

 【メルボルン1日AAP】オーストラリアで行われた最新の研究によれば、妊娠中の女性が抗うつ薬を摂取すると、生まれてくる赤ちゃんの体が小さく、振戦神経過敏になる可能性がより高いというけれど、これらの症状に持続性はないと述べられている。

 この研究は、1日にメルボルンで開かれる世界精神医学会(WPA)の学会で発表されることになっており、研究では抗うつ摂取している妊婦34名と、摂取していない妊婦34名について追跡調査が行われた。今回の研究の主要研究者であるミーガン・ガリー博士は「抗うつ薬にさらされた乳児は、多少早産となり少し体が小さく生まれてきて、より多くの神経過敏振戦、くしゃみ、消化管症状などありました。けれども、これらの症状は1カ月以内になくなり奇形などの重大な合併症はありませんでした」と述べている。また症状の程度は、母親が妊娠中に摂取した薬の量と関連性があるものとみられている

 抗うつ薬を必要としている女性のうち50~75%が薬の摂取をやめて、その後に症状が悪化することを示唆する研究報告もるため、ジレンマとなっているガルバリー博士は「抗うつを必要とする女性たちにとって、薬摂取は非常に重要な治療の一部です。しかし私たちは不必要に抗うつ薬を乳児にさらしたくはありません。したがって、これはケースバイケースで判断してゆく必要があり、患者は医師とよく話し合う必要があります」と述べている。

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