【キャンベラ19日AAP】移民局の間違いで抑留所に拘束されている間に、刺される、かまれるなどの被害をうけたベトナム人男性、トニー・トラン(別名:ビン・バン・トラン)さん(35)が、永住権を獲得した。トランさんは、過去数年間に多数発生している移民局のミスによる被害者の1人。
1999年12月に、移民局はトランさんがオーストラリアに住む権利がないと間違って判断し、それ以降トランさんは抑留所生活を強いられてきた。当時、トランさんは永住権の申請を出しており、その査定期間に国内に滞在するためのブリッジングビザの交付を受けていた。
抑留所で過ごした5年の間に、トランさんは他の抑留者から刺されるなどの暴行を受け、頭部に傷を負った。2005年半ばになって、移民局はトランさんが有効なビザを保持していたことに気がつき、トランさんを解放。
クリス・イバンス移民相は19日、ハワード政権から引き継いだこれらの問題を解決する決意を表明し、「これらの未解決問題の解決策の一部として、本日トラン氏に永住権を与える決断を行った」と語った。イアンさんはVIC州の最高裁判所で、連邦政府と移民局に補償を求める法的手続きをすでに始めているという。