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性的暴行件数のわずか10件に1件、有罪判決下る

 【キャンベラ24日AAP】オーストラリア犯罪学研究所は、年間およそ6万件の性的暴行数のうち、裁判所で審理が行われて有罪が確定する可能性に関する調査を発表した。

 2006年に警察に報告された性的暴行件数は1万8000件だが、被害者の多くは警察への通報を好まないため、この数字は実際の件数のわずか30%、あるいはそれ以下とされる。また、警察が実際に容疑者を逮捕する割合は報告件数の5件に1件以下。審理に持ち込まれても、有罪判決が下るのは被告の半数以下で、警察に通報した被害者約1800人が勝訴したことになる。これは報告件数の10件に1件の割合。しかし、年間約6万件の性的暴行が発生している推定すると、1800人は全体のわずか3%。

 VIC州の犯罪被害者支援協会のノエル・マクナマラ氏は、「今回の調査結果は非常に遺憾」とし、法律制度は被告人の過去を明白にするのではなく、被害者を不利な立場に追い込み、精神的な苦痛を与えると語った。

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