国際

日本の捕鯨活動をめぐり、豪政府に対する批判の声

 【キャンベラ4日AAP】豪政府は南極海での日本の捕鯨活動を監視すると公言していたが、巡視船はいまだに派遣されておらず、政府への批判の声が上がっている。

 スティーブン・スミス豪外相は先月19日、税関巡視船「オセアニック・バイキング」をフリマントル港から出港させて日本の捕鯨活動を監視すると発言していた。しかし巡視船はいまだに出港しておらず、捕鯨活動を記録するための偵察機にいたっては使用登録も済んでいない。

 政府は弁明に必死で、スミス外相、デーブス内務相、ギャレット環境相による共同声明が4日に発表された。この中では「オーストラリアは東京で反捕鯨国30カ国と欧州委員会が参加した大規模な国際的抗議を先導しました。またスミス外相は先月21日に日本の外務大臣と個人的に会談し、オーストラリア政府が日本の調査捕鯨に強く反対していることを伝えました」と述べられている。しかし、なぜ巡視船と偵察機が派遣されていないのかについての説明はなかった。

 一方、グリーン党のレイチェル・シーワート上院議員は「労働党政権は口先だけで行動が伴っておらず、自由党ハワード前政権とほとんど変わりがない」と批判している。

 国際的な批判がある中、日本は今シーズン、ミンククジラ935頭とナガスクジラ50頭の調査捕鯨を計画しており、現在南極海周辺で捕鯨活動を行っている。

 

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