【メルボルン21日AAP】VIC州政府は、メルボルンのバーンリートンネルの壁が著しく薄いことから、5000万ドルの建設計画との相違を訴え、建設業者を起訴したとフェアファックス系紙は報じた。
同トンネルとその周辺のシティー・リンク有料道路22キロを所有するトランスアーバン社は、建設業者であるトランスフィールド社と大林組を訴えていた。トランスアーバン社はVIC州最高裁判所に対し、2006年下旬にトンネルの調査の実施を要求する書面を提出し、トンネルの壁が建設計画時よりも薄いことが発覚した。また、建設計画の基盤となったデザインにも不備があり、その結果、トンネルは予想されていた100年間も存続できないとされている。
トランスアーバン社は現在、トンネル構造は頑丈であるとし、訴えを取り下げた。しかし、2034年にトンネルの所有権を得るVIC州政府は、昨年12月に建設業者を改めて訴えた。VIC州政府のスポークスマン、マット・ナース氏は、今回の訴訟は同州の法的権利を守るためだとした。