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公立学校、新学期開始直前 教師不足の問題に直面か

 【メルボルン28日AAP】VIC州の公立学校では1月30日から1学期が開始する。これを受け、オーストラリア教育労働組合(AEU)は、多くの学校で教師不足の問題に直面することになると警告した。

 AEUは現在、教師の賃金に関する交渉を行っている。

 最近の調査によると、300校のうち4分の1の学校で教師採用を行っている。また、40%の高校が最低1人の教師が専門外の教科を教えなければならない状況だという。AEUのVIC州支部のメアリー・ブルエット会長は、科目数を減らすことを余儀なくされている学校もあり、生徒が選択できる科目数が減っていると語った。

 一方、政府側のスポークスマンは、VIC州の学校が教師不足の問題を抱えているというのは、賃金の交渉をしている今の時期を考慮した労働組合側の主張に過ぎないとし、事実に反すると反論した。

 「地理的な理由で、教科によっては教師が必要な学校もあるが、全体としては教師不足の問題はない。採用が難しい地域では、教師を呼ぶためのインセンティブも導入している」とスポークスマン。

 現在、政府は教師に対し、賃金政策に準じて年間3.25%の昇給を実施しているが、教師側は年間10%の昇給を求めている。「AEUの要求を承諾すれば、80億ドルの費用がかかる。この費用をVIC州の学校の教室、ITシステム、図書館などに費やすことができる」とスポークスマン。

 AEUは2月14日に24時間のストライキを計画している。ブルエット会長によると、このストライキには2万5000人の教師が参加することが予想され、うち1万人がメルボルンのボーダフォン・アリーナの集会に参加する予定。

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