【アデレード5日AAP】積み重なる損失と低迷する大型車販売によって、オーストラリアでの三菱自動車の製造が中止される。先週に、三菱オーストラリアの幹部によって日本の本社へ工場閉鎖案が提出され、東京の三菱自動車工業株式会社(MMC)役員会で承認が下された。
三菱オーストラリアの社長兼CEOロブ・マックエニリー氏は、同社のアデレードにあるトンスレーパーク工場で5日、従業員に対し工場閉鎖を告げた。これにより、930人が職を失うこととなる。同工場での最後の自動車製造は、3月31日ごろとなる見込み。
マックエニリー氏は、「工場閉鎖へと踏み切るのは非常に辛い決断だったが、工場存続のために会社は可能な限りの全ての選択肢を検討した」と語った。同氏によれば、過去10年間で三菱オーストラリアは15億ドル以上もの損失を累積してきており、大型車市場の大幅な縮小、豪ドル高による自動車輸出への影響なども受けて、工場閉鎖へと追い込まれたという。