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世界の男女の所得格差 女性の所得が16%下回る 

 【キャンベラ3日AAP】国際労働組合総連合はヨーロッパ30カ国とそのほか33カ国を含む世界63カ国で男女の所得格差に関する報告を発表した。

 報告書によると、女性の所得が男性の所得よりも下回り、男女の所得格差の平均は15.6%だった。格差が最も小さかった地域はヨーロッパ、オセアニア、中南米で、最も格差が大きかった地域はアジアとアフリカだった。一方、中東地域のバーレーンでは、女性の所得が男性よりも40%多かった。これは女性の労働人口が著しく少ないことが要因とされる。

 教育や医療など、女性の就労率が高い環境においては所得格差が大きい傾向があることが分かった。これは女性の労働人口が多い環境で働く男性が管理職に就いている場合が多く、他の人よりも給与が高いということが原因として考えられる。

 鉱山業、公益事業、金融サービスでは、女性の所得は男性よりも著しく低かった。男女の所得格差がほとんどなかった職種は、行政やそのほかコミュニティーサービスや社会サービス。

 教養を受けた女性が必ずしも男性と同等の所得を獲得しているわけではないことも報告書で分かっている。

 オーストラリアでは、男女間の所得格差が2004年の13%から2006年の16%へと拡大した。オーストラリア労働組合評議会(ACTU)のシャラン・バロー会長は、今回発表された報告書は世界の女性が今もなお差別問題に直面していることを明確にしたと語った。

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