【メルボルン7日AAP】アフガニスタンでアヘンの生産量が急増しているのを受け、オーストラリア当局は警戒を強めている。
フェアファックス系各紙が伝えたところによると、オーストラリア国内ではアジアの黄金の三角地帯で生産される「白色」のヘロインとは異種の、アフガニスタン産の「茶色」のヘロインを目にすることが増えているという。メルボルンでは、純度の高いヘロインが入手可能になることで、価格の下落や、過剰摂取による事故の増加などの影響が出ている。
今週発表された国連麻薬委員会の年次報告書によれば、昨年アフガニスタンでは、8200トンという並外れた量のアヘンが生産されており、昨年だけで生産量が34%増加し、世界のアヘン市場の93%を占めるという。
オーストラリア通関の機密報告書の中では「アフガニスタン産アヘンは、黄金の三角地帯をしのぐ勢いで拡大しており、中国や日本、香港などでは西アジア産ヘロインの押収量の増加が報告されている。アフガニスタン産ヘロインの質が向上することで、より多くのオーストラリア人が受け入れ始めている。これは供給量の増加と相まって、密輸入の増加につながっている」と述べられている。