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白人生徒の公立学校離れ 「多人種の学校を避ける」

 【シドニー10日AAP】NSW州中等学校校長協議会が実施した2006年度調査で、NSW州とシドニーの一部の地域でアングロ・ヨーロピアン系の白人生徒が多人種の生徒で構成されている公立学校を避ける傾向があり、公立学校は白人生徒の公立学校離れに頭を抱えていることが分かった。

 フェアファックス系各紙は公立学校が選ばれない理由として、レバノン系、イスラム系、アジア系、アボリジニ系の学生が大多数を占めているからと報じた。

 アーミデイルなどのニューイングランドの町に暮らす中流階級の白人生徒は、カトリック系の学校や私立学校に殺到している。「これは、アボリジニ系の学生が多い公立学校のある町から白人が移動するホワイト・フライトの現象に近い。またこの現象はシドニー地域で頻繁に起こっており、その多くがイスラム系の学生やイスラム系コミュニティーを避けるためである」と報告書はまとめている。

 ウエスタン・シドニー大学のキャロル・レイド博士は、人種によって教育制度に偏りが出てきているとした。「ホワイト・フライトが原因で社会性一体性が崩れることが懸念される。その兆候がすでに見られる。実際、さまざまな人種差別が行われている」とレイド博士。

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