【シドニー10日AAP】16歳~18歳のACTの女子生徒1000人以上を対象に月経に関する調査を実施したところ、女子生徒の4人に1人が激しい生理痛に悩み、私生活や学校の出席にも影響が出ていることが判明した。
調査の結果、専門家は女子生徒の多くが子宮内膜症の初期症状を発症している、あるいは生殖状態が悪化している可能性があるとし、これらは慢性的な悩みや不妊症に繋がる危険性があると懸念を示した。
子宮内膜症とは通常子宮の内膜にある内膜細胞が卵巣や卵管などの子宮外の場所で増殖する病気。
調査では、女子生徒の約25%が生理痛や月経によるさまざまな症状がみられると回答。約27%が月経に何らかの異常があると考えており、33%が月経障害のために医師の診察を受けていると回答した。
キャンベラ病院産婦人科のアン・スネドン博士は「全ての女子生徒が子宮内膜症を発症しているわけではない。しかし、子宮内膜症の疑いが高い症状が多くみられた」と話した。
子宮内膜症の専門家であるルーク・ロンバウツ博士によると、女性は子宮内膜症の診断を受ける9年ほど前から激しい痛みを経験しているケースが多いという。また、ロンバウツ博士は、子宮内膜症の発症原因はほとんど分かっておらず、政府は新しい治療方法を開発するための研究基金の必要性を無視してきたと主張した。