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非道な産科医の実態、さらに表面化

 

 【シドニー15日AAP】グレーム・リーブス産科医に対する訴訟事例が続々と明らかになっている。シドニーモーニングヘラルド紙によれば、保健医療当局は同医師による重大な過失を認識していたにもかかわらず、リーブス医師を約10年間にわたって放置していたという。また同紙は、リーブス医師の医療処置によって、これまでに少なくとも乳児3人が死亡したことが判明していると伝えている。

 1995年にリーブス医師の処置を受けたイウォナ・タボレクさんは訴訟を起こし、その後NSW州政府からの高額示談金で和解した。タボレクさんは1995年にホーンズビー病院で双子の赤ちゃんを失い、彼女自身も大量出血で死にかけたという。リーブス医師が間違った器具を使用したうえ、投薬なしでタボレクさんの胎盤を子宮から引っ張った結果、膣と子宮頚部が大きく裂傷し大量出血を引き起こした。残虐なうえ、無能で、職務怠慢な産科医の恐ろしい実態が浮き彫りとなっている。

 この事例が表面化したことで、医療処置苦情処理委員会やNSW州医療委員会が、どの程度リーブス医師について把握していたのかなど、保健医療当局に対する疑問の声が一層高まっている。

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