【キャンベラ24日AAP】キャンベラの軍用地で今週、野生のイースタン・グレイ・カンガルー400頭以上が駆除されることが予想され、野生動物保護協会は24日、連邦政府とACT政府に対しカンガルーをNSW州へ移送する案を提出した。同案では、カンガルーを別の場所へ移送することによって生まれる科学的利点について触れられている。しかし、政府は移送案は非人道的であるとし、同案を支持していない。
王立動物虐待防止委員会(RSPCA)のスポークスマン、マイケル・リンク氏はAAPに対し「調査の結果、カンガルーやその個体数に及ぼす影響を考慮すると、カンガルーの移送案は実行可能な選択肢とはいえない」と述べた。
国防省は、野生植物や絶滅危惧種を保護するためにカンガルーを駆除する必要があるとのACT政府の報告を受け、安楽死計画を命じた。同計画は世界で報道され、世界中の動物愛護活動家から厳しい非難を受けた。
抗議団体は先週、カンガルー駆除計画に反対する2800人分の署名をACT政府に提出。安楽死は25日朝から実施されることが予想され、野生動物保護協会のパット・オブライエン会長は「駆除が始まれば、自分たちが盾になってカンガルーを守る」と語った。