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救急隊員、運転中に居眠り 過酷な労働による疲労が原因

 【メルボルン25日AAP】救急隊員の労働組合は隊員約350人(VIC州の全隊員の20%)に調査を実施したところ、87%以上が疲労が仕事時の判断力に悪影響を与えていると回答したことが明らかになった。また疲労が原因となり、運転中の居眠り、患者への不適切な薬の投与、薬剤投与量の誤りなど、患者の生命を脅かす深刻なケースも発覚している。

 オーストラリア救急隊員(AEA)のフィル・カバナー会長補佐は、救急隊員は10時間~14時間シフトに加えて緊急時の呼び出しがあり、労働環境は危機的状況にあるとした。「現状のままでは患者の搬送の遅延や医療ミスなどが起こり、政府の悩みの種となるだろう。だからこそ、政府は慎重になるべき。我々は救急隊員の増員とさらなる増資を求める予算案を提出した。政府の反応を待ちたい」とカバナー氏。

 同調査の結果、73%が疲労は作業負荷によって起こり、27%が仕事による疲労で体に異常があると診断された、あるいは病状が悪化したと回答していたことが分かった。

 ジョン・ブランビーVIC州首相は、同州政府は5月の予算で隊員の増員を検討していると述べた。

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