【キャンベラ31日AAP】キャンベラ北部の元軍用地で過剰繁殖している野生のカンガルー約400頭を駆除する計画が進められてきたが、国防省がACT政府に対しカンガルーの移送を試験的に実施することを承認するよう求めたことで、同計画の延期が決定した。
ACT政府に提出された報告書では、野生植物や絶滅危ぐ種を保護するため、カンガルーは駆除されるべきであり、カンガルーの移送は非人道的な行為だろうと結論付けられている。
一方、国防省は国民が駆除計画に反対していることを考慮し、駆除以外の方法を模索する余地はあると主張。同省はこの問題が責任を持って処理されるよう、慎重に対応したいと語った。
「カンガルーの移送を試験的に実施することで、科学的見解が明らかになり、絶滅の恐れのある種の保護に役立つだろう」と国防省は述べた。
カンガルー駆除計画は、ポール・マッカートニー氏が支援する英国の動物愛護団体「Viva!」を含む多くの動物愛護運動家から非難を受けている。