【ブリスベン1日AAP】クイーンズランド大学のヘレン・ストールマン博士が行った新研究で、大学生は一般人よりも精神的なストレスをより強く感じているにも関わらず、何のサポートも求めていないことが分かった。
大学生活はその気楽なイメージとは大きく異なり、大学生は日頃から多くの悩みを抱えているという。
昨年10月に体調不良でブリスベンの大学の医療サービスを利用した学生384人の半数以上がうつ病や不安障害など、軽度から重度の精神障害を抱えていると回答した。その大多数が18歳~24歳のフルタイムの女子の学部生で、精神的な理由で仕事や勉強ができない日が月に平均8日間あると答えた。
この研究結果で最も懸念されることは、精神障害を患いながらも何のサポートや治療も受けていないと回答した割合が65%も占めていたこと。「自分一人で悩んでいると学業にも影響が出る可能性もある」とストールマン博士。
また、男子大学生が精神障害を抱えていると回答した割合は13.8%で、20歳~24歳の一般男性の8.3%を上回った。女子大学生の場合はこの差が大幅に拡大し、20歳~24歳の一般女性が精神障害を訴える割合が10.6%だったのに対し、女子大学生は28.4%だった。
学業、自由時間の増加、財政的負担、文化・言語の違い、社会的孤立など、学生の問題の原因はさまざま。ストールマン博士は、学生が助けを求めない理由として、精神的問題に対し助けを求めることへの否定的なイメージが依然として残っているからだと述べた。