【キャンベラ25日AAP】今年で93回目となるアンザック・デーの25日、国内各地では早朝から式典が行われた。
キャンベラでは夜明けの冷え込みの中、約3万人がオーストラリア戦争記念館前に集まったが、その中には多くの若者の姿も見かけられた。サルベーション・アーミーのロドニー・アインスウォース少佐は、過去の戦争で出兵していった兵士たちの勇気をたたえる気持ちは現代でもしっかりと受け継げられていると述べた。
シドニーでもマーチン・プレースからハイド・パークまでのアンザック・デー行進見学のために数万人が通りを埋めた。
豪退役軍人会(RSL)NSW支部は今年のアンザック・デー行進に先立ち、元兵士の家族に対し行進時は後部へ下がるよう初めて要請。同支部のドン・ロゥエさんは「戦争で命を掛けて戦ったのは兵士であり、その勇気をたたえる行進では彼らに場所を譲るべき」と述べた。
しかし実際の行進では元兵士の家族が参加している姿が多く見かけられた。家族らは「元兵士の家族であることに誇りを感じている。年老いた元兵士たちには現在の行進距離が長すぎることも事実。行進する兵士がいなくなる将来にはそのスタイルも変わるであろう」と話した。