政治

キャンベラの軍用地でカンガルーの駆除、遂に開始

 【キャンベラ19日AAP】キャンベラのベルコネンにある軍用地で約400頭のイースタン・グレイ・カンガルーの駆除が計画されていた件で、動物愛護団体は同計画の中止を要求していたが、19日、多くのカンガルーが駆除された。カンガルーの駆除の開始に関する正式発表はなかった。

 国防省は野生植物や絶滅危ぐ種を保護するためにカンガルーの駆除は必要だとした。カンガルーに精神安定剤を撃ち、致死量の毒を注射して安楽死させる方法がとられる。

 目撃者によると、カンガルーは麻の布で囲われた檻に集められ、駆除されたとした。国防省とACT環境省のスポークスマンは、駆除が開始したことを認める発言を控えた。

 連邦政府はカンガルーを別の場所に移送するために350万ドルが必要だとしていたが、動物愛護団体は75万ドルで移送は可能と主張していた。抗議団体のリーダーであるパット・オブライエン氏は、動物愛護運動家のポール・マッカートニー氏などに連絡し、基金を募るなどの努力をしていたと語った。

 カンガルーの駆除は当初、3月に実施される予定だったが、動物愛護団体からの抗議を受け、国防省は他州へのカンガルーの移送に関する研究を行うために同計画を延期した。国防省のスポークスマン、ブリガディアー・アンドリュー・ニコリック氏は、同省はベルコネンの難しい環境問題に取り組むため、あらゆる選択肢を徹底的に検討したと語った。

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