【シドニー1日AAP】サンデー・テレグラフ紙が伝えたところによると、NSW州セントラルコーストとニューカッスル間の沖合22キロの地点に海上油井基地の建設が計画されているという。
この計画はオーストラリアの企業による共同事業として進められており、そのうちの1社であるパース拠点のMECリソーシーズ社によれば、掘削予定地に原油があることは航空探査で示されているという。この海底油層が開発されれば、石油10億バレルの掘削が可能となり、シドニーで消費される10年分の天然ガスを供給できることになると推定されている。
一方、グリーン党のリー・リアノン議員は開発事業に反対の姿勢を示しており、「このような事業によって、NSW州の人々が恩恵を受けるという保証はなく、クジラに被害や悪影響がおよぶ可能性があります」と述べている。また、リアノン議員は、海上油井開発には少なくとも5年の歳月を要するため、原油の確保やガソリン価格高騰の現状緩和にはつながらないと述べている。
この開発事業を主導するMECリソーシーズ社とバウンティ・オイル社は、計画続行のための手続きを行っており、掘削機は来年5月までにはオーストラリアに到着する予定となっている。