【シドニー15日AAP】NSW州政府は同州の干ばつ被害地域が拡大しており、雨水の必要性が著しく高まっていると警告した。5月の干ばつ被害地域は62.7%で4月の48.4%から上昇した。
イアン・マクドナルド第一次産業相は「5月は干ばつ被害地域が著しく拡大した。ブロークン・ヒルからティブバラまでのNSW州北西部では先月一度も雨が降らなかった。また、そのほかの西部で観測された降水量も極めて低い」と語った。
「季節的条件は悪化し続けており、作物が正常に育つため、また今後さらに種まきを実施するためには十分な雨が必要」とマクドナルド氏。
また、マクドナルド氏は「特にNSW州北部の農業経営者が直面する最大の問題は土壌の水分量が減ること。平均を上回る気温と寒気が土壌を乾燥させている」と話す。
このような状況の中、牧草の生産が減少し、中央・南部地域の家畜産業にも影響が出ている。冬作物の収穫への見込みがなくなるにつれ、競売にかけられる家畜の数が増加することが予想される。