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豪人、肥満症で大酒飲みでも平均寿命は世界第2位

 【キャンベラ24日AAP】豪健康福祉研究所(AIHW)が隔年発行する「オーストラリアの健康」2008年版が公開された。

 これによると、肥満や過剰飲酒といった生活習慣における危険因子は増加傾向にあり、2004年から2005年においては過剰飲酒に関する対策に108億ドルの政府費用が投入されたとみられている。AIHWのペニー・オールボン所長は、約740万人のオーストラリア人が標準体重を上回っており、人口のほぼ3分の1が肥満症であるとした。

 一方、オーストラリア人の平均寿命は日本に次いで世界第2位。男性の平均寿命は83歳。女性で86歳と、100年前に比べて約6歳延びており、がんや心臓病、発作やけがによる死亡率は減少している。また、予防可能な幼児疾患に対する2歳児の予防摂取率に関してオーストラリアは世界第1位で、90%の豪子供たちが定められた予防接種を受けている。

 ところが、アボリジニと非先住民との健康格差は相変わらず大きく開いており、1996年から2001年におけるアボリジニ男性の平均寿命は59歳で、非先住民男性の1900年代の平均寿命に匹敵。また、アボリジニ女性の1996年から2001年の平均寿命は65歳であったが、これは、非先住民女性の1920年代の平均寿命と等しく、その健康格差がうかがい知ることができる。

 しかし、アボリジニに関して暗いニュースばかりではなく、アボリジニの新生児は低体重や早産で生まれるケースが他の新生児よりも2倍多いが、その死亡率は低下しているということが同報告で明らかになった。

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