【キャンベラ24日AAP】豪統計局(ABS)によると、2007年の人口増加率は1.6%(33万1900人)となり、1988年以来最速の伸び率を示した。これによりオーストラリアの人口は2100万人を突破した。
2007年は出生率も上昇。前年の1.8人から上昇して1.9人となったが、これに関してオーストラリア国立大学・人口統計学部の学部長であるピーター・マクドナ ルド教授は「出産手当(ベビー・ボーナス)が増額されたことによって、子供を持つことに今一歩踏み出せなかった人々が背中を押されたことは事実だが、もう ひとつの要因として、40代まで子供を作らないとしていた人たちが子作りを始めたことにある」と話した。同教授はさらに、出生率は今後1.9人を維持するか もしくはそれを上回ることもあると述べた。
また、ABSの人口統計学者であるフィル・ブラウニング氏によると、2007年に海外からオーストラリアに移住した人の数は18万4400人(前年比16%増)で、移民者数増加が豪人口増加に大きく貢献したことも明らかになった。
マクドナルド教授は、移民者数の増加傾向は国内の労働力不足を反映するものであるとし、能力のある労働者をオーストラリアに呼び寄せるための就労 ビザは2007年で457件発行されたという。また、ABSは移民者数が増えると他州へ移るオーストラリア人が多くなるとし、QLD州は他州か ら移ってきた人の数が2万5600人と一番多く、州を離れた人の数が一番多かったのはNSW州の2万4000人であった