【ブリスベン15日AAP】オーストラリア準備銀行が4カ月連続で公定歩合引き上げを見合わせたにも関わらず、国内大手銀行4行(ANZ、セント・ジョージ、コモンウェルス、ナショナルオーストラリア)はこの2週間で標準変動金利型の住宅ローンの利率を引き上げた。これを受けてウェイン・スワン連邦財務相は「ローンの金利引き上げは慎重に行うように」と、これらの銀行をたしなめるコメントをした。
スワン財務相は、過去8回連続の公定歩合引き上げにより住宅ローン返済者たちの家計は非常に厳しい状況にあると述べ、「銀行は、金利引き上げが返済者の生活に与える影響を考えた上で実行するべきであり、住宅ローンを利用している人たちも、今後はローン銀行のサービスに不満があるなら取引をやめて他を探すべき」とした。
また同財務相は、ローン銀行に対し不満がある顧客たちにもっと選択権を与える「銀行変更パッケージ」制度を今年11月に導入することについても触れた。
国内大手銀行の中で今回金利引き上げを行わなかったのはウエストパック銀行のみ。